「読書」カテゴリーアーカイブ

読書:福井晴敏 月に繭 地には果実 お勧め

タイトルからは何の本か分からないけど、これターンAガンダムのお話。アニメは観たこと無いけど、面白そうだったんで買ってみた。売れっ子作家が書いてるせいか、世界観、人物造詣などとてもよく出来ていて面白かった。
 どんな内容かというと、戦争で地球が滅んで2000年後、一部の人類は月で文明を受け継いで生き抜いており、他方、地球でも、文明を忘れた人類がやっと産業革命くらいの時代に突入しようとしていた。月の人類はみずからをムーンレイスと称しており地球に帰還することが宿願となっていた。で、いよいよ地球帰還作戦が開始されて・・・。
 地球の人類はどうにかこうにか地球を復興させてきたので生き生きとしていて強さがある、反面、ムーンレイスは別に地球を目指さなくても月で十分生きていけるので、成長も止まって、たるんだ感じになっているって感じの描写があって、今の仕事でおつきあいのある日本を代表する大企業の面々を思い出した。
 この本読んでそこ気にするのって自分でも思ったけど、今の大企業の正社員がこんなんじゃ、日本もやばいってかなり危惧をかんじる。ピンチを自分のチャンスに変えないとね。

読書:真保裕一 繋がれた明日 お勧め

統計上は昔と比べて凶悪な犯罪は減ってるらしいけど、マスコミには悲惨な事件がけっこう取り上げられている。日本では被害者より加害者の方が手厚く保護されるシステムになっているそうで、それに対する意見も多々耳にするようになった。確かに被害者の方が保護されないのは考え直して欲しいが、実際加害者のその後はどうなのか。この本は小説だけど、犯罪(殺人)の加害者がどのような目にあっていくのか、その家族がどのように巻き込まれていくのかを描いている。
 主人公はまだ十代のころ、軽はずみな行動に出て人を殺してしまう。出所後様々な目にあい悲惨だが、やはり被害者、加害者の家族がとても可哀相に思える。
 軽はずみなことで過ちを犯してしまったら悔やんでも悔やみきれないだろうな。

キム・ジウ 魔王(上下) お勧め

これは、面白かった。 お勧めです。
今TVドラマでやっててドラマは物足りない感じがしたけど
これは、もしかしたら原作があって、面白いのではと思って探したら 本があって、
もともと韓国のTVドラマみたい。

復讐の話。
復讐される側とする側の主人公2人の懊悩と、
何とか二人を救おうとする
周りの人たちの想いがとても切ない。

読書:香納涼一 記念日 まあまあ

ハードカバー450頁一気読みできるけど、なんか普通
記憶を失った主人公がチャイニーズマフィア、公安、etcから追われつつ、

記憶を回復しようとする話。

誰が敵で誰が味方か、誰が真実を言っていて、誰が嘘を付いているかってところに

主人公が翻弄されるところが面白いのだろうが、ぴんとこない。

何をしたいのかってとこが希薄なせいかだろうか。

読書:今野敏 琉球空手、ばか一代 お勧め(^_^)v

自伝的エッセイ。
「隠蔽捜査」でやっとブレイクした今野敏。
この人は空手の団体も主催していて、子供の頃からどうやって、空手の道に入ってきたのかを
おもしろおかしく、または真面目に語っている。

今流行の空手の型には説明できない物が沢山ある。
それらを沖縄など空手の発祥地の文化、歴史を理解していくことで、説明していく下りが興味を引かれた。

読書:平山瑞穂 「プロトコル」

文字を記憶することや、文字の羅列のなかから規則性を発見することに天才的な
能力を持ってるOLが、その能力のせいで、知らず知らずに、社内の派閥抗争に巻き込まれるって話。

心を病んでいる元恋人や、変わり者の父親、今風のギャルだけど本当は複雑な気持ちを持ってる妹
など登場人物は多彩なようでいて偏ってる。

タイトル「プロトコル」は共通規約を持たない人とは理解し合えない
みたいなところで使用されている。
大仰だ(^_^;)

読書:今野敏 「山嵐」 お勧め^^

明治時代の講道館柔道の四天王、西郷四郎の半生を描いた物語。

西郷四郎しか使えなかった、「山嵐」って言う幻の技を扱った漫画は多々あるけど、
実際に西郷四郎がどのように生きたかはほとんど知らなかった。

講道館を出奔し、大陸に渡ったり、八極拳の李書文と戦ったり、と
現代では考えられないような凄絶な生き方をしていて、かなり驚いた。