読書 獣の奏者Ⅰ・Ⅱ(闘蛇編、王獣編) お勧め

異世界を舞台にしたファンタジー小説
1~4まである、一気読みしたくらい面白かった、
面白さは小野不由美の「十二国記」シリーズに匹敵するやろなぁ。

経済がまだ農業に依存している時代、
それぞれの国は小競り合いを繰り返しながら、
穏やかに発展している、その中の一つに
大きな蛇(闘蛇)を軍事力として使用する国がある。
闘蛇は特殊な技法を用いないと操ることができず、
他に匹敵するものが居ないほど強力な兵器で、
主人公はその闘蛇の育成全般を行う組織の一つである
闘蛇衆の村に生まれた聡明なエリン。
タブーとされている民の母と闘蛇衆の父(死んでる)を持つ10歳の少女。

ある日、その闘蛇が飼育場で全滅してしまう。
その責をうけ母親が処刑されるが、そのときに巻き込まれた
エリンを助けるために誰も知らない指笛を使い
エリンを助ける。
闘蛇の背に乗せて逃がされるエリン。
意識を失いながら、命からがら逃げ延びる。
そこから物語は始まる。

何故闘蛇は死んだのかという謎、母親は何故、指笛で闘蛇を操る事を
隠していたのかなどを追求していく中で、
いろいろな人と出会いながら、成長を遂げていく。
そして闘蛇の秘密や、その唯一の天敵、タブーとされている母の秘密、
国の成り立ちの秘密まで知るようになっていく。
また一方で国の体制そのものが危うくなってきており、
その政治にも巻き込まれていく。

ここにはちょっとしか書けないけど。
ファンタジーとはいえ、国の体制とか政治とか
絡んでくるんで、けっこハードな内容になってますが、
抜群に面白い。

主人公のエリンは自分が正しいと思うことを
突き詰めて、生きたいよう生きざるを得ないような人で、
その為に努力を惜しまない。

最終的に人も国も巻き込むし体制すら揺るがしていくことになる、
最終巻4巻の終わりはああなるしかなかったのだろうけど、納得できる。

人の事や、枠を維持するために自分を殺して生きててもどうかと思うし、
自分のために枠そのものを壊してしまうのもどうかとも思う。
(それくらいで壊れる枠はもともと問題があったしいずれ壊れるとは思う)
なにより自分では気付かない安定?を失う事にもなりかねない。
そのバランスが難しい。
良い悪いの問題ではないから、
最終的に選択するのはエリンなんだけど。

獣の奏者 闘蛇編

獣の奏者 王獣編

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