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レッド・ファミリー 80点

映画「レッド・ファミリー」を観た。

北朝鮮の4人のスパイが、韓国で家族のふりをして
諜報活動をするのだが、そのうちに隣の家族と交流を持ち、
本当の家族以上に家族らしくなる話。

隣の家族は夫婦喧嘩ばかりだが、どこかでは
家族としての愛情を持っているようで、
それを見つつ、家族を恋しがるスパイの姿は
とても悲哀に満ちている。

最後が衝撃的。
面白かった。

映画:ジャングルスクール:100点

アジアフォーカス福岡国際映画祭2014。
キャナルシティであっていた。

お客さんの投票が行われて、最優秀(人気)作品が決まった。
「ジャングルスクール」と言うインドネシアの映画だ。

最後のチケット何を観に行こうかしらと思っていた矢先
だったので、それを観た。

9/20(土曜日)の10:00の上映を観ることにした
9時過ぎくらいに行ったのにお客さんもう並んでた。

実話に基づいた話で、インドネシアの国立公園の保護を行うNGO
に所属する女性が、その森に住む部族に言葉を教えるという内容だった。
その活動をするなかで様々な困難にあい、最終的に自分のやることを見出していくのだけど、
それの背景となる、社会的文化的な問題も上手く描かれていた。

インドネシアの森の部族は、狩猟したり、木の樹液を取ったりなどして生活しており、
現在もシャーマンが居たり、主人公の属する社会とは別の文化体系である。
しかし独自の営みの部族も、西洋文化、資本主義の波には逆らえない。
恐らくプランテーションや木の伐採などのために、
知らぬまに侵食され、森の片隅に追いやられると言う現状となっている。

それを端的に示すのが、一方的に交わされた分厚い契約書で、
契約を交わしたにも関わらず森の人は誰もそれが読めない。
読めないことをいいことに、森や土地と交換するのは、
少しのお菓子とか嗜好品など、酷い騙されようだ。

西洋文化、資本主義化が森の人には全く必要ないと
主人公はわかっているのだが、、望むと望まざるとに関わらず
飲み込まれていく彼らに、資本家サイドの人間と対等に渡り合えるように、
より良く生きられるように、部族と寝食を共にしながら、
言葉を教えていく。

開放的な部族は積極的に学ぶのだが、
閉鎖的な部族の若者に対して、教えようとするので、
そこには、若い世代とその親の世代との価値観の衝突があったり、
そもそも、異なる文化体系により教えるのが困難になったり、
(文字を知ると呪われるとか)壁が立ちふさがり、
とうとう親の世代より出て行ってくれと言われ、失意のうちに
立ち去ることになる。

それでもめげずに、森の人が時々売買に来る店で
受業するのだが、文化の違い(族長が死ぬと、悲しみが癒えるまで何年も旅に出たりとか)
などで、生徒が森に帰ってしまったり、所属しているNPOの上司と対立したり、
とうとう心折れてしまい故郷に帰ることとなる。
しかし徐々に心を回復させ、出来る事を考え、地道に自分で現状を知ってもらうための
講演を行い、賛同者を募り、最終的に森に学校を建てることになる。

主人公は森の人や、その子供たちが大好きだったようで、
ガンバレたようだ。
俺も最近はフワフワしてるので
何かもっと打ち込めるものが欲しいものだ。

インドネシアが抱えている問題や
文化と文化の衝突の問題を分かりやすく興味深く描いてて
面白く鑑賞出来た。
お勧めの一本だ。

女優がとても綺麗だった。
インドネシアに引っ越すかな。

映画:父の秘密 70点

「父の秘密」という映画をDVDで観た。

あらすじは、
母を亡くした、娘のアレ(アレハンドラ)と
父親(ロベルト)が引っ越してくる。
二人とも失意に沈んでいる。
引っ越し先の学校で最初は暗かった
アレは友達も出来て、明るくなっていく。
しかし、友達との旅行で、セックスを撮影され
ネットに流されてしまい、それが元で
かなり酷い虐めにあう。
何故いじめに会うのか明確に説明されていない。
最後は、父親の復讐で終わる。

正直良く理解できなかった。
というのも、
登場人物の心理描写などが少なく
淡々と進んで行く、
何故いじめになるのかなど明確にわからない。

父親と娘がお互いを大事にしているのは
良く伝わるので、親子の愛情を描きたかったのか?

考えさせられる興味深い映画ではあった。

戦火のナージャ

なーじゃ

宣伝見て、観たいと思っていたこの映画、
なんだかよくわからなかったけど、
凄い映画だった。

舞台は第二次世界大戦中。
ソ連にドイツが侵攻して独ソ戦争の
さなかに、コトフ大佐と、その娘で、
生き別れた、ナージャそれぞれが戦争に
翻弄される姿を描く。

冒頭、戦争が始まる20年くらい前、
スターリンの誕生日のシーンから始まる。
でかいケーキに、コトフがスターリンの顔を押し付ける
のだけど、こっからして何故って??
その後コトフは銃殺されたと思われていたのだが、
生きながらえて、スターリンに追われるハメになる。
娘のナージャは別の人に育てられるが、
あることで、父が生きていることを知り
探す旅にでる。
その最中に、戦争の悲惨さとか、KGBの傲慢さとか
ソ連での教会の扱いとか、色々語られる。

あとでパンフレット読んだら、
三部作予定の2部目だったようで、
どおりで話がよくわからないはずだと思った。
ロシア映画史上で最大の予算らしい。
三作目は製作中。

3時間近い映画で、登場するエキストラも半端ないし、
悲惨な場面も多くて、時間も人も多いほんと大作だった。

独ソ戦争では、最初ソ連は敗戦続きだったにもかかわらず、
敗戦を世界に知られたくなくて、情報を隠蔽して、
援軍も送らずだったらしく、いつでもどこでも
権力は同じことするんだなとぞっとした。

ところどころ、変なオチとか、ユーモアとか入ってて
なんかよくわかんないけど、ハリウッド映画と違って
展開が読めないのがとてもよい。

うーん、映画ってほんと面白い。

ハリー・ポッターと死の秘宝2

ハリー
長く続いたファンタジー大作もとうとう
終わってしまった。寂しい。

善悪の相対化された話が多くて辟易してたけど
この物語は絶対悪vs絶対善で何らかの解決を
目指している点では評価できるのではなかろうか。
相対主義でもそれぞれの善とかで終わるんではなくて、
協調とかコミュニケーションとか、どう解決するか
って考え抜く方向性のがいい。

若かったハリーも大人に近づき、それとともに
物語も全体的に暗い印象で、陰鬱な内容になってる。
ダンブルドア校長の考えや、スネイプ先生の過去、
ハリー本人の秘密が全て明かされる。ヴォルデモートも
配下をたくさん集めて、一気に勝負をかける。
魔法のビジュアルエフェクトは凄くて、
ホグワーツ魔法学校にバリアを貼るシーンや
バリアが破れるシーンも壮大だった。
面白かった。

しかし、ヴォルデモート人を見る目なさ過ぎ、
あれだけ部下がいるのに、結局負けてしまうとは。
会社も人集めるときはどこに向かうは大事だけど、
誰を乗せるかがとても大事と聞いたことがある。
その時点でヴォルデモートの負けは決まったようなもの。
それにヴォルデモートの恐怖支配は、三国志で言うと董卓
みたいなもので、社長の人心掌握も点でダメダメ。

物語全体として、ちょっとしたミステリーじたて
の青春ファンタジーで面白かった。
続きでないかな。

うーん、映画ってほんと癒される。

映画 マイティ・ソー

ソー

映像がいつもきれいなので、
お気に入りだった監督のケネス・ブラナーの
作品って事で楽しみにしていたこの映画。

北欧神話をモチーフにしたアメコミを
映画化したもので、役者も良かったし
ビジュアルエフェクトもほんと凄かった。

話はいまいちだった。。
もともとシェイクスピア映画を多く撮ってる監督
だから、愛憎劇や駆け引きで大人っぽいのを観たかったが
アメコミだから仕方ないのか。

オーディンの息子のソー(日本ではトールって名前で有名)が
王位継承権を剥奪されて、
人間界に落とされって、辛い目にあって
復活するって物語。
その裏には、弟(あの有名なロキ)の策謀があったり、
別の世界の怨恨があったりする。

仲間は大事にするけど、自分の力に溺れて
傲慢で、全てパワーで解決する主人公は
いただけないし、そもそもそういうふうに育てたのは
親であるオーディンてことで、一概に息子ばかり責めるのは
間違ってるやろって思う。
そういう兄貴を見て育った弟が
俺こいつの下って?思ってぐれるのも
わからないでもない。
弟も弟で、言葉を尽くして改心させたり
って方向取らずに、いきなり裏切るってのも
努力放棄に思えて、じゃあ自分が立派な王様になってやる
と思えない時点で弟も同じだなと、
なんも共感できんかった。

上司は選べないし、決まった制度を
変革するのも難しいという
サラリーマンの世界のアナロジーだろうか。
この主人公は反省能力が備わっていて、痛い目にあって
気づいて改心するから、まだ救いがある。
けど、そんなに人って変われないだろ。
全て自分次第なのだが。

しかし3D映画っていかがなものか。
メガネ付けないと観れないし、
メガネがサングラスみたいに
なんで、せっかくのケネス監督の美しい映像が
単に暗い画像にしかみえない。
商品として提供できるもんじゃないだろうと
思ってしまう。

でも、映画にはいつも癒される。

映画 コクリコ坂から

コクリコ坂

この物語の舞台は横浜の学校で1963年。
学校の歴史的な建物を取り壊してクラブハウスを
建てるという計画があり、
それに反対する学生の間での学園紛争の話と、
主人公が好きになった男が、実は死んだ父の隠し子で…という話し
の二軸を中心にしたシンプルな物語で面白く観れた。
絵のことはよくわからないけど、船が行き交うシーン
はとてもきれいで、また
主人公達二人が自転車で坂を駆け下りていくシーンも
臨場感があってよかった。
そんなにノスタルジックでもないし、説教臭くもなく、
父が同じという背景があるにもかかわらず、
めげずに、気持ちに素直に生きていく
高校生の爽やかな恋愛を描いてるので
後味良かった。

人間って利己的でいつ裏切るか、
裏切られるかわからない存在
で、最大限自己の快楽を大にする為に
意識的にも無意識的にも行動するし、
そのために自分自身さえも騙す部分が多く
ある生き物だと思う。
人と仲良くなったり、付き合いが濃くなってくると
特にそう感じる、
自分自身ももちろんそこから逃げられない。
ジブリの作品はそこを突き抜けた感じの人間像が出てくるから、
自分もそうあれたらなとか思うし、感動する。

横浜に住んでたり、出張で行ってる時に山下公園走ってたりしてたから、
そういえば坂多かったなとか、昔こんなだったんだって、
懐かしく思えたのもよかった。
んー映画ってほんと素晴らしい!

シャーロックホームズ

ガイ・リッチーのシャーロックホームズを
やっとみた。
今までのホームズと違ってた。
話の展開は好みが別れるところだろうけど、
19世紀のロンドンの表現はスタイリッシュでいい感じだった。
ジュード・ロウもR・ダウニー・Jrもいい男だなぁ。

丸谷才一読んでたら、コナン・ドイルの家系は
画家の家系で、コナン・ドイルも画家を志したことがあるらしい。
挫折したのか捕鯨船に乗ってたそうな。その捕鯨船で描いた絵が
数枚残ってるらしくけっこううまいとか。
でも、シャーロックホームズには画家は出てこないやふである。
時間があったら全巻よみなほしたい。
holmes

ふたつのスピカ

去年の夏頃に深夜にNHKでやってて
感動したので12月に購入したDVD、
最近、なぜか(老化?)睡眠時間がさらに短くて済むので
やっと観る事ができた。

高校生(あすみ)が宇宙高校
に入って仲間と切磋琢磨しながら宇宙飛行士を目指す話。

あすみの父は元ロケットエンジニアで、
10年前の日本初の有人ロケットを墜落させ、
多大な犠牲者と今に続く禍根を残したとされている。
あすみはその事は知らない。
あすみの通う学校にはその当時の関係者も
おり、妻が植物状態だったり、両親を無くしたり
という人に会いかなり辛い思いをする。
そんな中で、目的を同じくする個性的な仲間と出会い
しのぎをけずりながら成長を遂げていく。
宇宙飛行士になれるかどうかは別としても、
なんかとても感動する。

あすみは一種のトリックスターかもしれない。
皆にかかわっていく事で10年間、淀んでいた
みんなの気持ちが回復へと向かい、
それぞれ新しい一歩を踏み出そうとする。

夢っていうと恥ずかしいけど、
やりたいことを追及してもまだいいのかしら
って思いつつ、
毎回涙なしでは観られない。

原作は漫画なんだけど、もっと優しい感じで
それも涙なしには読めない。

supika

 
  

そろそろデジカメ買わないと。。